10月19日(月) 砂防

白老町消防庁舎と合同の火山対策防災拠点

白老町消防庁舎と合同の火山対策防災拠点

国交省北海道開発局室蘭開発建設部治水課

国交省北海道開発局室蘭開発建設部治水課

砂防事業資料

砂防事業資料

覚生川1号砂防堰堤

覚生川1号砂防堰堤

建設中の2号堰堤作業現場

建設中の2号堰堤作業現場

近代土木遺産の小樽運河

近代土木遺産の小樽運河

10月19日(月) 晴れ

午前7時40分新潟空港発の飛行機で9時新千歳空港に到着。一路白老町にある「樽前山火山対策防災拠点施設」にて『樽前山直轄火山砂防事業』の概要説明を聞きました。

拠点施設は現地における対策本部機能、資機材備蓄機能、火山活動、土砂災害情報の収集、発信基地、啓発を目的にした広報教育機能を持つ施設で、北海道開発局の拠点施設と白老町の消防庁舎の合同施設ですが、平常時は地域の防災力向上の為、火山監視情報の提供や防災活動の啓発に利用されています。

午後から覚生川1号堰堤及び2号堰堤を視察。樽前山は、気象庁の常時観測火山の一つで、積雪期に噴火し火砕流が発生した場合、雪を解かすことで火山泥流が発生すると考えられ,平成6年度から国による直轄火山砂防事業による対策が進められております。

覚生川においては、国道36号・JR室蘭本線・道央自動車道など重要交通施設等への泥流の流下を軽減するために堰堤が整備されています。

1号堰堤は直径約30m、高さ約15mの巨大な円筒が13基、延長約 338mの長さに亘りほぼ完成間近です。

2号堰堤は当初予定になかったのですがご厚意で更に奥に入り、長さ1mの矢板を円柱状に組みながら高さをつなぎ、その中に現場の土砂を詰めていくという貴重な作業経過を見ることが出来ました。

その後は近代土木遺産の『小樽運河』を視察。同運河は、大正12年に完成し、内陸を掘り込んだ運河では無く、海岸の沖合を埋め立てて造られたため、直線では無く緩やかに湾曲しているのが特徴です。

昭和61年、一部を埋め立て、幅の半分が道路となり、散策路や街園が整備された現在の姿に変わり、全長は1140m、幅は一部20m・北部は当初のまま40mとなっています。

ちなみに近代土木遺産とは、幕末以降、西洋の近代土木技術が導入されてから第二次世界大戦頃までに作られた土木施設の内、現存しているものを言いますが、そんな視点で視察しているのは我々だけで、それ以外の観光客はそんなことは分かろうともしないのでは。