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10月26日 砂防議連視察3日目

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左上 出張所にて            右上 除ケの堰堤看板            左下 同堰堤               右下 記念碑
10月26日 晴れ
 9時に出発し9時40分から四国山地砂防事務所繁信川砂防出張所を訪問しました。 
 
繁信川流路工は大正8年から愛媛県営事業として繁信川中流部山腹工に着手し、その後昭和4年から堰堤工事、同23年から直轄砂防事業が開始され、施行施設は砂防ダム82基、流路工13か所、床固工6か所を施行しています。

中でも昭和24年から54年に施工した流路工は園長4,5kmで、現在は県・市と連携して地域のコミニュテイの場として季節の流路工の一部区間を景観と水辺利用に配慮した大きな石を緩い傾斜護岸に作り替えています。

 説明を受けた後、国登録有形文化財「除ケの堰堤(よけのえんてい)」を視察しました。
 同堰堤は昭和3年起工昭和10年に竣工したもので、当時の事業費20万1682円を投じ、主堰堤長115m、水通部直高12m、副堰堤長92m、水通部直高7m、という、当時の日本では稀にみる大砂防堰堤であり、その記念に建立された「砂防堰堤築造記念碑」の裏面に記された、当時の愛媛県土木課長河合清氏の碑文が苦労を偲ばせます。

 その後松山空港発12:10分の飛行機で羽田に飛び、新幹線で帰郷しました。

 東日本大震災以降、例えば深層崩壊等も数年前までは想定外の事として捉えられていたように想定外を想定することを求められています。

 従って本県でも砂防に関する新規のハード事業は厳しい財政状況のため抑制せざるを得ない状況なりますが、今後のだいきぼな土砂災害から人命を守るための砂防関係事業は、県政の重点課題として位置づけ、予防対策を含めた十分な予算を確保しなければならないことを強く感じました。

 また今では景観に十分溶け込んでいる既存の歴史的な砂防施設を観光資源とした取り組みや保全についても、観光を推進するためにも予算の確保が必要とも感じました。