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10月16日(木) 砂防視察2日目

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災害現場の遠望             勝浦町長さん宅現場

10月16日 晴れ
 午前8時30分にホテルを出発し、11時30分より熊野川河口近くの相筋地区の現場で、国交省紀南河川国道事務所から説明を受けました。

 ここは平成23年8月の台風12号で8月31日から9月5日の6日間で総雨量1493mm、一時24時間に700mmという物凄い降雨がありました。

 この川は伊勢湾台風時の毎秒19000トンの流量を前提に改修計画を策定していましたが、その当時は24000トンの流量にまで増えて川の水が堤防を越え、川沿いの広い地域に大変な被害が発生しました。

 この災害は中越地震の芋川の高さ50mの倍の100mの土砂ダムが出来る等、大規模災害で多くの尊い人命が奪われました。

 河道掘削を行っていますが、河口近くで外洋に面しているので砂洲がすぐ堆積したり、流域が熊野の世界遺産の観光川下りや熊野大社の所有地が有ったりと、激特災害復旧工事とは言え作業の進捗に苦労しています。

 因みに明日は熊野大社の御船祭りとの事でその準備に河川敷もざわめいていました。

 午後からは台風12号の8月30日18時から9月4日24時までの1093,5mmという記録的な降雨により、各地で大きな被害が発生した那智川流域を視察しました。

 特に死者・行方不明者29人という被害を受けた勝浦町の土石流現場で国交省より説明を受けましたが、町長さんの家も土石流に飲み込まれ、奥様と翌日結納を控えていた娘さんが被災し亡くなられたとの事です。

 この流域は紀伊山脈に湿った空気が当たり、普段でも降雨量が多いという地勢条件に台風が加わり大災害になるので、この前の台風19号の被害も心配されましたが、台風の進路が流域の左側で無かったのでそれ程では無かったとの事で安心しました。